みなさんこんにちは、マーです。
今回は勤労所得について考えてみたいと思います。
お金がない状態として考えたとき、お金を増やすためにまず勤労所得から考えます。どこかに雇われれば通貨で毎月1回所得を得ることができるからです。(労働基準法24条には賃金支払いの5原則というのがあり、労働の対償として、使用者(事業主)は全額を通貨で直接労働者に毎月1回以上、かつ一定期日の間に繰り返して支払わなければならないと謳われています)仮に年俸制であっても毎月分の支払いは為されます。
これは労働者としてみれば、毎月安定的に所得を得ることができるメリットがあります。なかにはその所得額の多寡で優越感や安心感を得たり、逆に他人と比較して苦々しい思いをした人は数多いことでしょう。ですが勤労所得は自分の時間を対価に引き換えて得る所得なので、どう贔屓目に見ても1日あたり24時間以上に稼ぐことはできません。また自分が働けなくなったり年老いたときに同じだけ稼げるか、さらにそもそもその事業場が破綻したら等と考えると、恒久的に安定して稼げることは難しいです。これは雇われの身だけでなく個人事業主でも同じです。
自身も働いて勤労所得を得ている立場なのであまり悪く考えたくはありません。が、自分も含め、当面は糊口をしのげてもそれだけでは不安を解消できず、また現役を退いた後もやっていけるか不安だと考える人は多いかと思います。
ビジネス書などを読めば自己投資して稼ぐ力を高めよう、などと語られています。これは一部賛成ですし、仕事の効率化や資格取得にいそしむことは納得できる部分があります。しかしながらそれを事業主が正しく評価できる体制が整っていないとか、ノウハウを集めることが目的化して自己投資でなくなってしまう、高額所得者になればなるほど所得税率が上がり配偶者控除がなくなるなど、勤労所得を上げようとしても限界があるのです。
暴論は自覚していますが、自己投資はほどほどでのめりこまない程度でよいかと思います。自己投資と認識している時点で無理していますし、もっとできる人達は投資でもなく普通の日常として自分で勝手に勉強しているのですから、そもそも勝てるわけがありません。
かつてロバート・キヨサキ氏の書籍「金持ち父さん・貧乏父さん」では、従業員や自営業者は労働収入で生活する層で時間も労働力も有限である以上、得られる収入に限界があり、しかも働き続けなければならないことから「ラット・レース」であると記されていました。
またフランスの経済学者トマ・ピケティ氏著「21世紀の資本」では、過去200年以上のデータを分析した結果「r>g」という計算式を発表しました。これは資本を運用して得る不労所得(株式配当や不動産収入など)のリターン率rは、経済成長率gより常に大きいということです。平たく言えば働いて得る賃金よりも株や不動産に投資して得られる収入の方が多いということで、「労働こそが豊かになる唯一の道」と信じている労働者には相当衝撃的でした。
もちろん真面目に働くことを否定はしませんし、生活の糧を得たり最初のタネ銭を稼ぐには、労働は有益ですが、それだけでは豊かにならないのです。
死ぬまで「ラット・レース」はできません。
今回もお付き合いいただきありがとうございました。
r>gを知って「ラット・レース」を抜け出そう。