【防災考察⑥】防災グッズの選び方:“映え”より“生きる”防災を/避難用バッグ&家庭用ストックの選び方ガイド

みなさんこんにちは、マーです。
今回は防災グッズの選び方を考えてみたいと思います。

「映え」じゃなくて「最低限必要」で選ぶ

はい、これが結論でーす。

災害時に必要なものは意外に多くあります。
ですから、まずは「最低限必要な基本セット」を揃えることからはじめてみましょう。
水や食料、ライト、救急セットなど押さえておきたいアイテムをリスト化しましたので、参考にどうぞ。
(今後もアップデート予定です)

あなた
あなた

いきなりのリストたすかる~

ジャンルアイテム備考
🩹(1)救急・衛生用品絆創膏、ガーゼ、包帯
消毒液マキロン・アルコールシートなど
常備薬◆持病薬・頭痛薬・胃腸薬など
体温計
マスク使い捨て・布製
生理用品、ウェットティッシュ
ビニール手袋、簡易トイレ
🍙(2)食料・飲料飲料水◆1人1日3L × 3日分
保存食◆レトルト・缶詰・乾パン・カロリーメイトなど
ガスボンベ・カセットコンロ
紙皿・割り箸・スプーンラップもあると皿の複数回利用が可能
ポリ袋炊飯・食器カバー兼用
🔋(3)情報・照明・電源懐中電灯LED推奨
予備電池◆
モバイルバッテリー◆満充電にして保管
手回し式ラジオライト付き
スマホ充電ケーブルType-C/Lightning/microUSBなど
👕(4)衣類・防寒具下着、靴下、タオル
上着季節に合わせて
雨具レインコート・ポンチョ
毛布またはアルミブランケット
🏠(5)生活用品・避難用品現金小銭・千円札中心
貴重品通帳コピー・保険証・身分証
軍手、マルチツールハサミ・ナイフなど
ホイッスル
携帯トイレ、トイレットペーパー
ビニール袋(大小)
🐾(6)家族・ペット関連(必要な人のみ)ペットフード◆・水◆・リード
子ども用おむつ・ミルク◆
家族連絡カード◆住所・連絡先・血液型など
🧰(7)最低限の持ち出し袋(一次避難用)リュック両手が空くタイプ
飲料水500ml ◆× 2本
簡易食1~2食分◆
懐中電灯・ラジオスマホで代用可能
携帯トイレ・ティッシュ
ホイッスル・現金・携帯充電器

◆:半年~1年に1回に消費期限や残量、また情報を更新しましょう

あなた
あなた

家族構成によっても変わるよね。子どもや高齢者などがいれば都度アレンジしよう。

備えは「避難用」と「家庭用」で

ただ「備える」といっても、使う場面や目的に応じて分けるといいでしょう。
ここでは「避難用バッグ」と「家庭用ストック」の2種類で考えてみます。

あなた
あなた

2種類用意するんだ?

避難用バッグは、災害発生時にすぐ持ち出して安全な場所へ避難するためのセットです。
自宅を離れることを前提にしているため、軽量・最小限・短期(1~2日)を意識して揃えます。
たとえば水・食料・懐中電灯・モバ イルバッテリーなど、「命をつなぐため最低限のアイテム」を詰め込みます。

一方、家庭用ストックは、自宅での避難生活(在宅避難)を支える備えです。
停電・断水・物流ストップが起きても、家の中で数日~1週間ほど生活を続けるためのもの。
多めの水・食料・トイレ用品・簡易調理器具など、「暮らしを維持するための防災備蓄」です。

あなた
あなた

避難用は「命を守る」、家庭用は「生活を続ける」がテーマだね。

この違いを意識すると、「なにを入れるか」「どこに置くか」も自然に整理できます。
単純に備えるだけではない、ということです。

ざっくりチョイス①
水と食料の選び方:普段食べ慣れたものがベスト

以下、簡単に選択基準を書いてみます。
これはあくまでも私の主観もありますので、家族構成や使用頻度も考慮してください。

水と食料については、普段から口にしているものを選びましょう。
水には硬水・軟水の違いもありますし、いくら備蓄しても、苦手な味のものばかりでは食べにくいものです。
多めにストックするだけでなく、賞味期限や保存環境を考えムダなく管理することが必要です。

あなた
あなた

震災の時に唯一手に入れたのが激辛カップラーメンだったけど、辛いのダメなんだよね……。あっても食べたくないってつらいよ……。

防災品を買って終わりではなくて、一度口にしてみましょう。
この水は飲みにくいとか、この食料は美味しくないとか知っておけば、もっと自分に合う防災品を知れます。

また、食品アレルギーも気をつけなければいけません。
仮に誤ってアレルギー症状が出たとしても医療機関で診療できますが、災害時はそういうわけにもいきません。
そもそも購入時に成分表示を見ておくというのは大前提ですが、買っただけで満足しやすいので注意が必要です。

ざっくりチョイス②
防寒・防雨グッズの選び方:地域と季節に合わせよう

防寒・防雨グッズもできるなら備えましょう。
災害は真夏に起こるとは限りません。

突然の雨や寒さは体力を奪います。
防寒具や雨具は軽量で持ち運びやすいものを選ぶのが基本ですが、どこまで備えるかは家族構成や住んでいる地域の気候次第です。
最適なバランスを考えてみましょう。

ざっくりチョイス③
停電・通信断に備える:電源・ライトの選び方

停電・通信断に備える電源・ライトの選定基準です。
災害時に停電や通信断が起こると、日常の情報や行動が一気に制限されます。ライトやモバイルバッテリー、ソーラー充電器など、必要な電源アイテムの選び方と優先順位をチェックしておくことが大切です。

電源(モバイルバッテリー・ポータブル電源)であれば、少なくとも「PSEマーク(電気用品安全法)」がついている製品を選びましょう。
大きな違いは出力の違いで、一般的にモバイルバッテリーはスマホ数回分の充電、そしてポータブル電源は高出力(100W以上で、機種により最大6,000W)を備えています。
(参考:Jackery「【徹底解説】ポータブル電源とモバイルバッテリーの違いとは」

ざっくりチョイス④
子ども・ペットの備え:安心を与える防災グッズ

子どもやペットがいる家庭は特に備えが必要です。小さな毛布やお気に入りのおもちゃなども用意しておくと、安心感を与えられます。

子ども用

アイテム備考
紙おむつ多めに3日〜1週間分
おしりふき・除菌ウェットティッシュ
ミルク・哺乳瓶・粉ミルク用の水または液体ミルク
ベビーフード・離乳食パウチや缶タイプ
スプーン・小皿プラ素材・使い捨て可
子ども用マスク
着替え2~3セット・季節ごとに入れ替え
抱っこひも or スリング避難時に両手が空く

ペット用

アイテム備考
ペットフード最低3日分、できれば1週間
飲料水人間用とは別に確保
食器・水入れ
リード・ハーネス・キャリーバッグ災害時は必須
ペットシーツ・排泄用袋
タオル・ブラシ
予備の首輪・迷子札
ワクチン証明書・健康手帳のコピー

食事や医療品、快適グッズまで、それぞれに合った防災グッズを用意することで、いざというときの安心感が大きく変わります。
また、避難所によってはペット同伴ができない場合もあります。「同行避難可」の施設を事前にチェックしておきましょう。

ミニマリストって防災向きじゃね?

ミニマリストである四角大輔さんは装備品を1gでも軽くするために徹底的にこだわっていると聞いたことがありますが、少しでも軽量・コンパクト・多機能を重視するという視点は防災に有益だと思います。

いくらいいグッズをそろえたとしても、重すぎてかさばるアイテムは結局使われないこともあります。
ここで揃えるのは「見せるためのインテリア」ではなく、「使うための実用品」ですから、移動できず使えないアイテムでは何の意味もありません。
量よりも「持ち運びやすさ」と「多機能性」が備わっているかで選びましょう。

買うより作る?自作できる防災グッズ

自作できる防災グッズというのもあります。
防災グッズは市販品に頼るだけでなく、自分で作れるアイテムもあります。
家庭にあるもので工夫すれば低コストでオリジナルの備えを作ることも可能です。
なんなら100均で揃う場合もあります。

あなた
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簡単にできるアイデアで教えて~

例えば、ペットボトルランタン。
スマホや懐中電灯の上に水を入れたペットボトルを置くだけのお手軽ランタンです。
光が柔らかく広がるので、想像以上に明るく感じられます。

簡易トイレセットもあります。
45Lのゴミ袋2枚・新聞紙・凝固剤(猫砂でも代用可)を利用すれば簡易トイレセットが出来上がります。
ポリ袋2枚とちぎった新聞紙だけでも、超簡易版として作れます。
(参考:防災ニッポン「非常時に家にあるものでできる!簡易トイレの作り方」

そして意外に困るのが食器問題。
避難生活では食器が不足するのです。紙皿を使うたびに捨てているとすぐに足りなくなります。
そこで使うのがラップ。
食器にラップを引いてその上に食品を盛ります。
使い終わったらラップを外せば、食器を洗うことなく再利用できます。
これは災害時の水不足でも重宝するワザです。

あなた
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そっか、買うものとばかり思ってたよ。

「防災グッズ=買うもの」と思わず、家庭にあるもので工夫する力もまた、立派な「備える力」です。

機会は準備された心に舞い降りる

最後に考えたいのは定期チェックを忘れないこと。
長期保存が可能なものでも、食料や水だけでなく、電池やゴム製品は時間とともに劣化します。
定期的にチェックする習慣をつけて必要に応じて買いなおすことで、いざというときに確実に役立つ備えになります。

以上、ざっくりとですが防災品についてみてきました。
これらはすべて用意しなければいけないわけではありませんが、普段から備えておくことで、支援物資が届くまでの安心感につながります。
場合によっては、支援が届かなくても自力で生き抜く力になります。

あなた
あなた

リスト化たすかる

誰かの支援を待つだけでなくみずから生き延びられるように準備しておくことは、あなたと大切な家族を守るための行動です。
忘れずに準備しておきましょう。

次回は災害情報の集め方について考えてみます。
今回もお付き合いいただきありがとうございました。

マー
マー

平時に準備せよ