みなさんこんにちは、マーです。
今回はFIRE(経済的自立)適性の有無について考えてみましょう。
おさらい。FIREの種類編
FIREといっても様々な種類があることは以前書きました。
ざっくり言えば労働を伴わない完全FIREか、自分のできる範囲での労働を伴うSideFIREになります。
よくイメージされがちなFIREは働かず悠々自適に生活できるFatFIREでしょうが、難易度からすればSideFIREを目指すのが現実的です。
1.貯蓄率チェック:「有り金全部使っちゃう人は終身労働確定」
いきなりですが質問です。
お金を貯めるために大切なことは何でしょうか?

やはり高収入じゃないかしら?
いえいえ、答えは貯蓄率ですね。
もちろん高収入であるに越したことはありませんが、入った分だけ使ってしまえばお金は残りません。
ちなみに貯蓄率は次のように計算します。
- 貯蓄率(%) = 貯蓄額 ÷ 可処分所得(手取り収入額)×100
もし手取りが月額30万円、貯蓄額が10万円なら貯蓄率は33%です。

貯蓄率33%って結構すごい!あたしは……
そういうと「そんなに貯められない」という人がいますが、ここで大切なことはまずあなたの貯蓄率を知るということです。
数値で比較したくなる気持ちを抑えましょう。
そこから、ざっくりとしたスピード感をまとめてみました。
うまい例えが見つからないので、桃太郎電鉄のカードになぞらえてみます。
- 貯蓄率50%以上(得点4点):リニアモード(約10~15年で達成可能、完全FIREの素質あり)
- 貯蓄率30~49%(得点3点):新幹線モード(約15~20年、SideFIREが現実的)
- 貯蓄率15~29%(得点2点):特急モード(20年以上)
- 貯蓄率14%以下(得点1点):各停モード(FIREより老後資金計画向け)
※年数は目安で、投資利回りや支出削減によって変動します。

貯蓄率10%もむずかしいよ。
大丈夫です。節約や副業ですこしずつ貯蓄率をあげていきましょう。
2.支出管理力チェック:「『稼ぐ』より『使わない』の破壊力は半端ない」
あなたの毎月の生活コストはどれくらいでしょうか。
もちろん月によって変動するはずですが、毎月このくらいという金額はあると思います。

えーっと……いくらだったかな?
えっ?知らない?
そしたら、まずはおおよその金額をつかむところから始めましょう。
FIRE達成を左右するのは「いくら稼ぐか」より「いくら使わないか」が大きい。
だって、あるだけ使ってたらFIREなんかできませんよね。
余剰資金があっても使わず、それでいて満足度が高い人ほど、FIRE適性が高いといえます。
2-1.固定費・変動費がおおよそいくらかチェックしましょう
固定費とは家賃・住宅ローン・通信費・保険・光熱費など毎月の支出額が決まっている支出項目のこと。いっぽう変動費とは食費・日用品・娯楽・交際費など月によって支出額が異なってくる支出項目を指します。
以下の項目で「はい」か「いいえ」のどちらに該当するか思い出してみましょう。
- 固定費は年1回以上見直していますか?
- 家計簿アプリやExcelで毎月の支出を記録していますか?
- サブスクは全て把握しており、不要なものは解約済みですか?
- 衝動買いはほとんどしませんか?
- 食費や光熱費に上限を設定していますか?
2-2.生活コストの圧縮度をチェックしましょう
つづいて過去1か月の給与と支出額の明細を見くらべてみましょう。支出額の抑え方は過去の記事をご覧くださいね。
- 支出が手取りの50%以下(得点3点):超効率的(完全FIREも視野にはいるかも)
- 51~70%(得点2点):バランス型(SideFIREに好適)
- 71%以上(得点1点):要改善(節約または収入増で貯蓄率を引き上げましょう)
3.投資スタイル診断:「無謀と臆病、どっちもダメ!ゼッタイ!」
同じ資産額でも、投資のやり方次第でFIRE達成スピードや安心感は大きく変わります。
ここでは「あなたの投資スタイル」を4タイプに分けてみましょう。
3-1.あなたの資産配分をチェック
純資産に対して下記を持っている割合はそれぞれ何%でしょうか。
- 株式(国内/海外)
- 投資信託(インデックス/アクティブ)
- 不動産
- 現金・預金
- その他(債券・金・仮想通貨など)
3-2.あなたはこんなタイプ
(1) 超堅実派(現金比率50%以上)(得点1点)
- メリット:暴落でも安心、生活防衛資金が厚い
- 注意点:資産成長は遅く、完全FIREは無理ゲー
(2) バランス派(株・投信50~70%+現金20~40%)(得点3点)
- メリット:リスクとリターンのバランスが良い
- 注意点:大きな上昇相場では機会損失もあり得る
(3) やや攻め派(株・投信70%以上)(得点3点)
- メリット:資産形成スピードが早い
- 注意点:下落時の精神的ストレスが大きい
(4) 超攻め派(レバレッジ・集中投資・仮想通貨多め)(得点2点)
- メリット:短期間で大幅増の可能性
- 注意点:資産減少リスク大、FIRE後の安定性に不安
どれが良くてダメかというより、あなたに合ったタイプをあらためて把握しましょう。

ギャンブル怖いし、銀行預金でいいんじゃないの?
多くの家庭では「お金を貯めるなら銀行預金、投資は危険行為」としか教えていません。ですが、それだとインフレで今後の資産価値を失う一方です。すでに昨今の値上げラッシュで痛感していませんか?
3-3.FIREタイプとの相性
経済的自立を目指すのはいいですが、スピードの出しすぎも危険です。
攻めすぎて詰む、だけは避けましょう。
- 完全FIRE狙い:「バランス派」「やや攻め派」が向きやすい
- SideFIRE・BaristaFIRE:「超堅実派」でもOK(収入源が別にあるため)
- CoastFIRE:若いうちは「やや攻め派」、達成後は「堅実派」にシフトでいいかも
4.リスク耐性チェック:「なにがあっても『信じる』」
長期保有すると必ずやってくる暴落イベント。
そんな暴落時にどれだけ冷静でいられるでしょうか。
ふだんの投資計画が試されるときです。
極端な話、「証券会社へいっさいログインしない」のも正解です。
4-1.心理傾向の自己診断(Yes/No)
次の質問に直感でいいので、「はい」か「いいえ」で考えてみてください。
- 保有資産が20%下がっても売らずに持ち続けられますか?
- 株価アプリをまったくチェックしないでいられますか?
- 過去に下落局面で買い増しができた経験がありますか?
- 暴落時はニュースよりも長期計画表を見返しますか?
- 周囲の意見やSNS・Youtubeなどの声にまったく流されないでいられますか?
4-2.ざっくり耐性判定
では、先ほどのテストで「はい」の数はいくつになりましたか?
- 「はい」が4~5点(得点3点):高耐性タイプ(FIRE適性あります!)
- 「はい」が2~3点(得点2点):中耐性タイプ(計画は維持できるけど注意が必要です)
- 「はい」が0~1点(得点1点):低耐性タイプ(感情に流されやすく計画崩壊リスクが大きいです)
4-3.改善のヒント
もし改善させるなら、こうしてみましょう。
- 投資額を減らすか現金比率を増やして精神的余裕を作りましょう。
- 過去の暴落事例を学び、「一時的な下落」の感覚を養いましょう。
- 自動積立設定や長期運用ルールを事前に決めておきましょう。
完全FIREすると資産の取りくずしが始まります。そうなるとより暴落耐性がキモになってきます。
そうなったらいっそのこと何もしないでおきましょう。
下手に売ろうとするから損するのであって、株価を見ずに手放さないのも大事な戦略です。
長期で見れば資産価値は上昇していく性質があるのですから。

FIREは考えていないけど、貯蓄率はあげていこうかな?
ちょっと長くなりました。
続きは次回にします。

全部使うな、攻めすぎるな
生きぬく!研究所 