みなさんこんにちは、マーです。
今回の家計節約上級編は貧乏になる病気「有り金全部使う病」を捨てるです。
いざという時に使えるお金がない!を経験しないと本気になれない
「有り金全部使う病」とは正式な病名ではありません。キャッチ―でわかりやすいため勝手に命名しています。正確には「パーキンソンの法則」となります。
この「パーキンソンの法則」とは、イギリスの政治学者だったシリル・ノースコート・パーキンソン(1909-1993)が当時の行政組織を研究する中で発見した法則をまとめ出版した『パーキンソンの法則:進歩の追求』によるものです。その中に2つの法則があり、
- 第一法則:仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する
- 第二法則:支出の額は、収入の額に達するまで膨張する
という法則があると言われています。いずれも「与えられた分を使い切ってしまう」ことを説いた法則です。
第二法則にしたがって考えてみると、手取りが毎月20万円ある人は支出も20万円分使い、昇給して手取り30万円になるとそれに応じて支出も30万円に膨らむということです。20万円で生活できていたのに昇給したからより良い衣服や時計を身に着けようとか、なんなら今よりグレードの高い場所に引っ越そうとか高級車を買おうなどとしてしまいがちです。
生活できているうちはそれでも生活できるのです。なぜなら支出が収入以下だから。ですが突然の出費に耐えられるでしょうか?
貸付利率18.0%、遅延損害金20.0%、定率リボルビング返済⇒絶対アカンやつ
わかりやすいのが冠婚葬祭に呼ばれたときです。
余裕資金がないと人はどうするのでしょうか。某消費者金融のテレビCMでは、妹の結婚式に招待されたバンドマンと思しき男性がヒゲをそり持っていなかったであろうスーツを着て式に出席する、というストーリーが流れていました。そのCMは美談として流されていましたが、よくよく考えてみればスーツ代やご祝儀、また出席するための交通費等々を消費者金融から借りて突然の出費に対応したとも読み取れます。恐ろしいのはそのCM内のテロップで、「貸付利率(実質年率)3.0%~18.0% 遅延損害金(年率)20.0% 返済方式/定率リボルビング方式」とまあ、どう考えても絶対手を出してはいけない利率や返済方式がわずか3秒間しか表示されません。
悲しいかな、お金がなければそんなテロップすらも読まずにお金を借りてさらに貧乏になっていくのです。
他のモノであれば買うために今から貯めるとか稼ぐとかすればいいのです。でも冠婚葬祭は待ってくれません。だからこそ高利で貸してくれる人もいるわけですが、その人達から借りたが最後。長期間にわたってたくさんの支払利息と精神的な重荷を負う羽目になります。そしてそんな突発的な出費は冠婚葬祭にとどまらず、突然のリストラや入院、家具家電の修繕など予期せぬタイミングで起こりえるものです。
つまり私たちは未来が読めない以上、いざという時に使えるお金を準備しておかないと突発的な出費で詰みやすくなります。
有るだけ使うからつらくなる
たくさんのコンピュータに囲まれて生活している私達ですが、しょせん人間も動物で、あればある分だけ使いたい生き物なのです。
今を楽しむために使うというのは大事ですが、突然発生するピンチからどう守っていくか対策していくことも同じくらい大事なことです。ですから私たちができることとしては、有り金すべてを使い切らず手取りが入ったらすぐ手取りの10%以上を貯め続けることです。
「せっかく稼いだのに手取りの90%で生きろというのか」という人もいます。それは今しか見ていない狭い考えでしかありません。
以下2点の効果をあなたに今後長くもたらすために貯めるのです。
- 純資産を持つことによる精神安定剤
- 未来の自分への贈り物
貯める意味は急な出費に耐えるためだけではありません。自分の精神的余裕を保ち続けるためと、未来の自分のために使うという2つの意味が隠されています。特に後者は単に現金として使うことだけでなく、投資資金としてより多くの金融資産を作るためのタネ銭として使うことも含まれています。
刹那的に今使うことばかりを考えているから生きるのがつらくなるのです。今日使わなかったお金は今日できたはずの欲望を諦めたということではなく、未来の自分への贈り物として使っているということです。
人生は長期戦のノンフィクションです。刹那的に考えてうまくいくのはフィクションしかありません。そろそろノンフィクションモードで生きぬきませんか?
次回はテレビ・新聞を捨てることを考えてみましょう。
今回もお付き合いいただきありがとうございました。

有るだけ使うな