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> TIMESTAMP: 2026-07-05 02:56:03
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みなさんこんにちは、マーです。
今回は、給与明細には載っていないけれど、会社が負担してくれている「労災保険」を見ていきます。

ローサイ?あぁ確かに給与明細に無いわね。加入してたっけ?
労災保険は、会社員の多くが加入しているのに、意外に知られていない制度です。
仕事中のケガだけでなく、通勤中の事故も補償対象になる場合があります。
労災保険は業務上と通勤時のまさかに備える保険
労災保険は正式には「労働者災害補償保険」といって、1人でも従業員を雇っている会社や事業所は加入が義務づけられている保険です。
そして従業員とは、正社員に限らずアルバイトやパートさんなど雇用形態関係なく雇われている人すべてを指します。
労災保険は給料明細に出にくく、語られにくい制度です。
そのぶん、詳しく取り上げる情報発信者は多くありません。
これは、よく言えば「会社側によって保護されていることが世間一般では暗黙の了解になっているから」ということです。

お金系記事界隈、こわいw
ホントですよね……やたら保険営業してくる自称FPもいたっけなぁ……(白目)
ちなみに今まで書いてきた「社会保険」を表にあらわすと、こんな感じです。
| 社会保険(広義) | 保険名 |
|---|---|
| 社会保険(狭義) | 健康保険 |
| 介護保険 | |
| 厚生年金保険 | |
| 労働保険 | 雇用保険 |
| 労災保険 |
労災保険は雇用保険とあわせて「労働保険」と位置付けられていますが、つまり『労働者を守るための保険』だということです。
保険料は「賃金総額×(労災保険率+雇用保険率)」

会社が払うのはわかったけど、いつどれくらいかかるもんなの?
答えから書くと、『労働保険料=賃金総額×(労災保険率+雇用保険率)』です。
前年度の賃金総額から保険料率をかけて算出します。
すこしだけ会社側の手続きの話をします。読み飛ばしても大丈夫です。
会社はあらかじめ賃金総額を見積もって、「概算保険料(以下、概算)」という形で支払っておきます。
これを次の年(6月1日~7月10日)に、「確定保険料(以下、確定)」と今年分の「概算保険料」という形で申告します。

人が入ったり辞めたりすると、前に払っていた「概算」と差が出るよね?それどうなるの?
多く支払っていた分は今年の「概算」に充当し、また確定より少なかった分は「不足額」を支払います。
ちなみに、多く支払いすぎた分を「還付請求」できます。
そして実際、労働局はこの「還付請求」をメチャクチャ嫌がりますw
だって会社清算でもなければ次年度も労働保険は続いていくのですから、わざわざ請求に応じるよりは次年度に充当したほうがみんな幸せになるからです。

こんなウラ話できるのは、転職回数多いからだねw
言うなw
通勤中も補償対象、ただし……!

さっき「業務上と通勤時の」って言ってたけど、通勤でも労災になるの?
原則、なります。
この「原則」というのは、通勤時にあたるかどうかで変わります。
通勤の定義は『住居と就業場所の往復など「合理的な経路・方法」による移動中』です。
趣味で大回りしたとか、ちょっと飲み屋に行きましたというのは、いくら帰宅途中でも通勤とは認められません。
ただし、日常生活にかかわる買い物・受診・散髪は、その用事を済ませてルートに戻れば、再び通勤と認められます。

しかし、通勤中って仕事でもないのに労災の対象になりえるんだね?
基本的に通勤しなければ職場へ行けませんよね?
「通勤は業務を遂行する上で不可欠な行為」ですので、法律上「業務災害」に準じて保護する必要があると考えられているからです。
「無理しないで休んどきな。疲れを取るのも仕事のうちだよ。」

労災保険があるのはいいけど、働けなくなったら給料ゼロだよね?
休業しても、休業4日目以降からは一日の60%程度の額が給付されます。
満額ではないにせよ、収入がゼロになる不安はやわらぎますね。
ちなみに労災保険には、8つの保険給付があります。主なものはこんな感じ。
読みやすさ重視なので、ものすごくざっくりなのは認めますw
あ、下の表で「災害※」と書いているのは、「業務災害、複数業務要因災害、または通勤災害」を指しています。
| 保険給付の種類 | こういうとき | 保険給付内容 |
|---|---|---|
| 療養等給付 | 災害※による傷病により療養するとき | 必要な療養(療養の費用)の給付 |
| 休業等給付 | 災害※による傷病の療養のため労働できず賃金を受けられないとき | 休業4日目から給付基礎日額の60%相当額 |
| 障害等給付 | 災害※による傷病が治癒した後に障害が残ったとき | 障害の程度に応じ年金もしくは一時金の支給 |
| 遺族等給付 | 災害※により死亡したとき | 遺族等に年金もしくは一時金の給付 |
「治癒」って書いてありますが、これ「治った」じゃなくて、「症状が固定化してしまった」という意味です。
現代社会じゃ治せないこともあるのよ……

保険給付の種類について全部書かないの?
書くだけなら、他の「制度紹介屋さん」と変わりませんからね。
ざっくり理解しやすいよう、あえて簡潔にまとめてあります。
(参考:厚生労働省「労災保険給付の概要」)
労災じゃなくて健康保険でよくね?→「それを捨てるなんてとんでもない!」

病院代って、いったん自腹で払うの?
大丈夫です。
労災が認められるケガや事故であれば、指定の医療機関では自己負担なく治療を受けられるケースがあります。
これは労災保険から全額給付されるので、窓口で3割などと考えなくて大丈夫ですよ。
ただし、仕事中や通勤中のケガなのに健康保険証を使ってしまうと、後から手続きが必要になることもあります。

いつものノリで健康保険証を出したくなるよ。
ダメです!
労災保険の給付対象となるケガに対しては、健康保険を使用することはできません。
そもそも労災保険と健康保険は、根拠となる法律が異なります。
- 労災保険:労働者災害補償保険法
「労働者の業務災害や通勤災害」での傷病・後遺障害・死亡に対して、保険給付する - 健康保険:健康保険法
「業務外」での傷病・休業・出産・死亡時に対して、保険給付する
さきほど一例をあげましたが、労災保険は健康保険に比べ補償内容が多面的で手厚いです。
医療費全額補償、休業期間の補償、後遺障害が残ってしまったとき、また遺族への補償などが補償されます。
労災時に健康保険を使うということは、これらを捨ててしまうということです。
仕事中や通勤途中の事故のときは、はじめから労災保険で治療を受けるようにしてください。

まさに「それを捨てるなんてとんでもない!」の世界w
もし健康保険を使用してしまった場合は、健康保険から労災保険の切り替え手続きをする必要があります。
これもダルいので、正直やめてください。最初から労災保険を使ってください。
パートさんやアルバイト君も労災対象だよ!

でもこういう制度って、正社員だけなんじゃないの?
記事の最初、読んでみて?
「雇用形態関係なく雇われている人すべて」が対象です。
会社に雇われて働いていれば、誰だってケガもしますよ。
「雇用保険」の対象者と勘違いしやすいですが、労災保険は全従業員対象です。
立場に関係なく知っておきたい制度ですね。
「それを使わせないなんて、マジでとんでもない!」
そんな神制度ですが、実は労災を使わせたがらない会社もあります。

マジで?ヤバイじゃん!!
労災保険を使われると、会社側に以下のような不利益が発生します。
- 翌年度の労災保険料率が上がる
- 労働災害が発生した事実が明るみに出ると、会社のイメージや評判が低下する
- 労働基準監督署(労基署)の調査が入る可能性があり、対応に時間や労力がかかる(なんなら法令違反がバレる)
- 労災の申請手続きが、会社担当者の負担になる

自動車事故だと保険使おうって思うのに、なぜ労災は嫌がるのか意味不明!
以前いた会社でも、経営者がそんなことを言っていた会社がありました。
ソッコー辞めましたけどねw
あらためてハッキリ書いておきます。
「労災隠し」は犯罪です!
それでも使わせてくれないなら、労働基準監督署へ問い合わせましょう。

人を守らない会社ほど人手不足になる。当り前よね。
マジでそれ。
この記事で一番書きたいのは、まさにそこです。
労働市場では「人手不足」が騒がれていますが、そもそも人を大切にしない組織に未来を見せてはいけません。
「最低限」をケチらない
労災保険は、会社の数字を守るための制度ではありません。
現場で働く人、毎日通勤する人、生活のために体を使っている人を守るための制度です。
どれだけ注意していても、事故やケガは起こりえます。
そんな“もしも”が起きたとき、働く人が一人で背負い込まなくていいように用意されているのが労災保険です。
そしてその神制度を使わせないようにしてきた経済界は、いま人手不足を嘆いています。
しかし、人を守れない会社でやってきたのですから淘汰されても仕方ありません。
それも「自己責任」ですからね。

本当に残るのは、口だけでなく「ちゃんと人を守っている」会社だけだね。
制度は、使うべきときに使ってこそ意味があります。
遠慮して損をする必要はありません。
労災保険は、会社のためではなく、働くあなたのためにある制度です。
そして働く以上、リスクはゼロになりません。
だからこそ、知識が自分を守ります。
働く人を守る知識は、人生を守る知識でもあります。
まずは制度を知ること。
もし正当に使える場面で拒まれたなら、ひとりで抱え込む必要はありません。
労基署という、頼れる相談先があります。(参考:全国の労働基準監督署一覧)
これで、社会保険の記事も一段落です。
次回は「源泉徴収時の保険料控除・扶養控除」について考えてみたいと思います。
今日もお付き合いいただきありがとうございました。

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